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ささえーる

「障がい者の自己決定」を学ぶ 『 第1回 北見地域障がい福祉研修会2024』に多数の参加有難うございました 

ささえーるでは、7月19日(金)に北見市民会館にて『第1回 北見地域障がい福祉研修会2024  北見市障がい者支援ネットワーク福祉サービス事業所等連絡会』を開催しました。

本研修会の メインテーマは『障がい者の自己決定について』 サブテーマは『意志決定支援が求められる時代、彼らを身近で支えている私達サービス提供者・相談支援者はどんな事を意識したらいいのだろう…?』と定めてみました。

いつもだと遠方より講師を探し招く事が多いのですが、灯台下暗し!  

今回も探す過程の中、地元の日本赤十字北海道看護大学にも出前公開講座の制度があり、その中で「障がい者の自己決定」を研究し、障がい者についても知見も深い看護学部精神看護領域講師の吉谷優子先生がおられる事を知った次第です。

そこで早速、大学の看護開発センターを通しオファーを出した所、快諾頂くことが出来た次第です。その為本研修会は 日本赤十字北海道看護大学との共催という形で、同大学の出前公開講座の制度を活用し、開催する形となりました。

また併せて北見市障がい者支援ネットワークとしても共催とさせて頂き、広くお声掛けをして、地域の福祉サービス事業所が集まり、互いに課題を共有したり、サービスの資質の底上げを狙う「事業所等連絡会」の活動の一つとしても開催されたところです。

当初は60名定員で、当センターの活動エリアである北見地域定住自立圏1市4町全域にわたる障がい福祉サービス事業所・相談支援事業所・医療機関MSW/MHSW・訪問看護ST・自治体担当者・社協(成年後見センター/自立支援センター)等の皆様に幅広くお声掛けをさせて頂きましたが‥‥

嬉しいことに最終的に70名超のお申し込みを頂き、やはりこのテーマに対する現場の皆様の関心や、研修の機会を得たい熱意が大変に高い事を感じたことから多少、窮屈とはなりましたが会場の収容能力の余力をフルに使い、お申込みの方全員にご参加いただく事と致しました。

本研修はまずは「意思決定支援」の前段の基本的原則である「障がい者の自己決定」に立ち返り、日々支援現場において皆様が向き合い苦労していている「意思決定支援」の場において、何か大切なヒントになればと思い企画ました。

計画作成や報酬加算、事例などから深く学びたい方には、事前の開催趣旨のご案内の通り不完全燃焼で終わってしまったかもしれません。それを裏付けるように閉会後のアンケートの中には、次以降の研修会で「意思決定支援」について事例紹介や進め方など様々な視点から学べればと求めるお声も多く頂戴し、関心の深さを改めて感じた次第です。

研修終了後のアンケートでは、60名という多くの方から回答が寄せられました。

Q1  本日の研修内容の理解度はいかがでしたか

   理解できた 21名  やや理解出来た 34名  余り理解できなかった 4名  理解できなかった 1名

Q2  本日の研修は業務上で生かせそうな内容でしたか

   活かせる 14名  やや活かせる 34名  あまり活かせない 11名  活かせない 1名

Q3  Q2で回答した理由を教えてください

   記述式でしたが、47名からという大変多くの皆様が、様々な意見を記載してくれました

 

アンケートの皆様の自由記述を元に、今回の研修会を振り返ってみると

前半「自己決定について」の「基礎知識編」についての研修については歴史的背景から現在に至るまでの概論・考え方を大変分かりやすく、頭の中にも入ってきやすい講義であったようです。

続いて中盤に行われた「グループワーク」は                                                                                                                                       A.     公営住宅が当たったので親の家を出て一人暮らししたいケース、                                                                                B.  SNSで知り合った人に会いに行く、結婚したいなどというケース                                                                               C.     生活習慣病の自己管理が難しいケース                                                                                                                       D. 「死にたい」と訴えるケース

という私達の現場で身近にありそうな四つのケースの中から、グループで一つ選んで、似た経験を共有する、想定される事を話しながら意見を出し合い、それぞれの自己決定の場面について考える時間となりました。

           

会場入場の際に、くじを引いてもらい指定した席に着席して頂いた為、自然と同じ職場や知っている仲間で固まることなく、見ず知らず、様々な職種や経験年数の方が並びあう形となりました。お互い初見となり、まず自己紹介で互いにざっくばらんに語りあう事から始まり、盛り上がりそのまま討議に移行!大変に有意義な時間となり、その後の発表でも大変に多彩で活発な意が出てまできました。ここまで盛り上がるグループ討議はなかなか見られず、現に皆さんからはからもう少し時間が欲しかったとの意見が、多く寄せられておりました。

対して後半「優性保護の話題から自己決定を考える講義」は、直近で最高裁判決や総理謝罪等の劇的な動きが見られた事や、もともとの吉谷先生の研究専攻分野であることから多少話に力が入り過ぎ、一部の方にはなかなか理解が難しかった部分もあった模様でした。ただそれも、最後の方では先生の経験も交えた話となり、大変良かったとの声を頂いております。

最後に今回は、入口として「自己決定」という原点から考えて行く研修としましたが、今後より深められる研修会も再び機を見て設けていければ良いな、と感じた次第です。

吉谷先生、大変良い学びの機会を提供して頂き有難うございました。そして、参加者の皆様も大変お疲れ様でした。

私達「ささえーる」では、今後も北見地域の福祉サービスの資質の底上げの為にも、様々な視点に立った内容での研修を企画し、ご案内が出来ればと考えております。    

皆様のまたのご参加を、私達「ささえーる」STAFF一同心よりお待ちしております。